青龍の  安堵願うや  雲ヶ畑

今な、リハーサル中どすわ 今夕の小ホールは 姐さんの『 青龍の舞 』やさかい 大婆が 婆に頼まれて 最終チェックしてるとこどすわ とは言うても おまじない みたいなもんやけどな もう 梅雨が来ますやろ…

月の蝶  三人娘の  万華鏡

今夜は 花金やさかい 豪華な金無地と 金襴帯でな 月の蝶を 踊ってるんどすわ この世は なにかと ありますやろ 金色の力はな 皆さんの心を 前向きにするみたいどすわ

五月晴れ  吹きこむ風は  夢の国

「 ぼくらも 地球にきて   ずいぶんと たったな〜 」 ほんま 早いもんやね〜 「 カグヤちゃん ホンマは   フィレンツェへ   行きたかったんやろ〜 」 そう思うたこともあったけど 京都にして …

鯉のぼり  八十八夜の  天を突く

なんや ちょっと お空が ゴロゴロ言うてるな〜 ちょい ちょい ミーちゃん 見てみい ! 魚が 泳いでるやろ 今年もまた 着物屋の 留爺が これ見よがしに 揚げてるわ しかも 一匹増えてるしな

小糠雨  じ〜っとだけも  してられず

なんやな 今日は絹糸のような雨が 降ってますわ ま ちょっと 三島を読んだり してましたんやけどな そかいうて ミーちゃんみたいに じーっとばっかりも してられしまへんやろ〜 神様に 叱られるさかい …

惜春に  暖簾くぐって  路地の香

やっぱり ここやわ〜 も〜  二人して 抜けがけしよるさかい〜 「 へへへへッ  ちょうどな 今  あんたの悪口 言うてたとこや 」 そやろ〜 も〜 くしゃみ 連発やさかい〜 「 ヒッヒッヒッヒ &#…

藤そよぎ  十日目の月  夢の宴

藤が咲くころ 風の気配が コロっと 初夏へ 変わりますやろ 三味線は 浮世の 厳しめな音色を 奏でるんどすけどな 藤娘は 酩酊気分で 風に 心を遊ばせるんどすわ 満月に向かう月が それを見守ってますん…