北向きの  月庭 満ちて  師走龍

「 住職 ! 龍の本願とは !? 」

『 龍自身にも 分からぬはずじゃ。 
  龍は 天の道ではあっても
  意思ではない ! 』

「 さすれば、 意思とは !? 」

『 それは わしにも分からぬ。
  じゃが、 分からぬからこそ

  我々は 文明文化を築いたのじゃと
  わしは思っておる  』

「 しかり ! 」